ベリリウム銅とベリリウム青銅は同じ材料であるベリリウム銅はベリリウムを主合金元素とする銅合金で、ベリリウム青銅とも呼ばれます。
ベリリウム銅は、錫を含まない青銅の主要合金元素としてベリリウムを含みます。1.7~2.5%のベリリウムと少量のニッケル、クロム、チタンなどの元素を含み、焼入れおよび時効処理後、強度限界は1250~1500MPaに達し、中強度鋼のレベルに近づきます。焼入れ状態では可塑性が非常に良好で、さまざまな半製品に加工できます。ベリリウム青銅は、硬度、弾性限界、疲労限界、耐摩耗性が高く、耐腐食性、熱伝導性、導電性にも優れ、衝撃を受けても火花が出ないため、重要な弾性部品、耐摩耗部品、防爆工具として広く使用されています。一般的に使用されるグレードは、QBe2、QBe2.5、QBe1.7、QBe1.9 などです。
ベリリウム青銅は2つの種類に分けられます。合金組成により、ベリリウム含有量が0.2%~0.6%のものは高導電性(電気伝導性、熱伝導性)ベリリウム青銅、ベリリウム含有量が1.6%~2.0%のものは高強度ベリリウム青銅です。製造工程により、鋳造ベリリウム青銅と異形ベリリウム青銅に分けられます。
ベリリウム青銅は全体的に優れた性能を持っています。強度、硬度、耐摩耗性、耐疲労性といった機械的特性は銅合金の中でもトップクラスです。導電率、熱伝導率、非磁性、耐火花性といった特性は、他の銅材料とは比べものになりません。ベリリウム青銅は、固溶体軟質状態では強度と導電率が最低値ですが、加工硬化により強度は向上しますが、導電率は依然として最低値です。時効熱処理を施すと、強度と導電率は大幅に向上します。
ベリリウム青銅の被削性、溶接性、研磨性は一般的な高強度銅合金と同等です。精密部品の精度要求に適応し、合金の加工性を向上させるため、各国は鉛含有量を0.2~0.6%に抑えた高強度ベリリウム青銅(C17300)を開発しました。その性能はC17200と同等ですが、合金の切削係数は元の快削黄銅の20~60%(快削黄銅の場合は100%)より低下しています。
投稿日時: 2023年10月30日